常滑急須とのお付き合い方法
焼しめでつくられた素焼の状態の陶製の急須です。
長年使いこんでいく急須は、色ツヤがよくなり一点ものとしての味が出てきます。
育てるようなお気持ちで、とこなめ焼の急須とのお付き合いを末永く楽しんでいただけましたらとても嬉しく思います。
使い初めの下処理不要でお使いいただけます
下処理不要で使用可能な高温で焼かれている、焼しまりの良い急須です。特別な下処理はいりません。ぬるま湯でさっと洗い汚れを取り除き、そのままお使いいただけます。
汚れが気になる方には、使い始めに「煮沸」することをお勧めしております
煮沸をしておくことで、急須は汚れにくくなり、綺麗な状態が長持ちします。最初に十分に水分を含ませてあげることで、汚れの侵入を程よく防いでくれます。
常滑急須の使い始め「煮沸」の方法
- 鍋にお湯を張って、その中に急須をいれます
- 沸騰したら、弱火で15分ほどコトコトします
- 煮沸が終わったら自然乾燥でそのまま一晩寝かせます
煮沸が終わった直後の急須は、かなり熱いので、少し時間をおいて冷ましてから取り出します。
割れ物ですので、煮沸をする際には衝撃を与えないようにご注意ください。
普段の洗浄は、水やお湯で「手洗い」
常滑急須をきれいに保つためには、洗剤等は使わず、手洗いで都度洗うようにしましょう。また、水ではなく、お湯で洗った方が茶渋が落ちやすくなります。
「注ぎ口」も忘れずに洗います
急須の注ぎ口とその本体との付け根部分は、茶渋成分が溜まりやすいです。注ぎ口用の細いブラシや、綿棒でこするようにして洗浄してください。
また、おすすめなのが、水道水の水圧を利用しての洗浄です。注ぎ口に直接水を流し込み、水流でしっかりと洗浄してください。
洗浄後は良く乾かしましょう
急須を洗った後、実は乾燥をしっかりさせることがとても大切です。
急須には水分が残りやすく、また素材がボコぼことしているため、残った水分のところに雑菌の繁殖もしやすいです。
注ぎ口を下にした状態で、急須の内側や渕、注ぎ口の中まで、水滴が残らないようにしっかりと乾かしてください。
洗った後はすぐに蓋はせず、しっかりと乾かしてからまた蓋をして戻しましょう。
※洗剤や漂白剤のご使用はお控え下さい。常滑急須には、目には見えない小さな穴が空いていて、そこに水分とともに洗剤等も吸着されてしまいます。
※破損の原因に繋がりますので、食洗器のご使用はお控えください。
※汚れが気になる場合などは、歯ブラシや綿棒などでこするなどして洗浄してください。
※落としたり衝撃を与えると破損の原因になります。優しく丁寧にお取り扱いください。
棚(フタがのる本体側の部分)は薄いつくりになっており、割れやすいですので、静かに乗せるようにして、蓋を置いてお取り扱いくださいませ。
※金属製のタワシなどのご使用はお控えください。傷の原因となります。
※長く使っていくうちに汚れがたまりやすくなります。
桶やバケツに水を張り、その中に1時間以上急須全体を漬けておくと、付着した粉や葉が剥がれてきます。その後、よく洗い流してお使いいください。
茶渋汚れには重曹を使った洗浄をお勧めします
- 茶渋のついた部分が隠れるくらいに、急須にお湯を入れます。
- 小さじ1~2杯ほどの重曹を入れてかき混ぜます。急須の大きさに合わせて、重曹の量を調節します。
- 重曹が溶けたのを確認したら、お湯が冷めるのを待ちます。
- 重曹が入っている状態で、スポンジや歯ブラシを使い、茶渋の部分をこすります。
- 重曹水を捨て、流水で良くすすぎます。
- 注ぎ口を下にした状態で、急須の内側や渕、注ぎ口の中まで、水滴が残らないようにしっかりと乾かしてください。
茶渋自体には素焼き急須の目を詰めらさせて、吸湿性を防ぎ防腐効果があると言われています。茶渋汚れが残ったままでも、お使いいただく事が出来ます。